• うつ病

元日本テレビのニュースキャスターである丸岡いずみさん(48)。

丸岡いずみさんといえば、地方局のアイドルアナからキー局のニュースキャスターへ華麗に転身。

その容姿から、「奇跡の38歳」といわれていたこともありました。

本書は、そんな丸岡さんが重度のうつ病を発症し、命がけで生還するまでを赤裸々に語った自伝的エッセイです。

丸岡さんがうつ病を発症したのは、東日本大震災の取材がきっかけでした。

東日本大震災が発生したのは、2011年(平成23年)3月11日。

夫である映画コメンテーターの有村昆さん(43)と、ご結婚されたのは、2012年8月28日。

本書が発売されたのは、2013年(平成25年)9月30日となっています。

うつ病などのメンタル疾患の場合、難解な専門書を読むより、このような当事者本を読むほうが、より病気に対する理解が深まるのではないかと思います。

 

丸岡いずみ初の自伝的エッセイ

「仕事休んでうつ地獄に行ってきた」は、丸岡いずみさん初の自伝的エッセイです。

丸岡いずみさんがうつ病を発症して、仕事を休んだのが2011年8月30日。

その後、実家の徳島に帰られ、精神科に入院し、退院したのが2012年1月7日。

約半年間、うつ病という病で苦しみました。

その後、2012年8月に、有村昆さんとご結婚されました。

丸岡いずみさんは、ご自身がうつ病になった事に関して、当初はまったく受け入れられなかったそうです。

自分みたいなタイプは鬱にはならない。

丸岡さんは、昔から健康優良児といわれていて、頭痛薬すら飲んだことがなかったそうです。

そして明るく活発なキャラ。

そんな自分がうつ病になるはずはない。

まわりの人も、そして自分自身でも自分がうつ病になったことが信じられなかったそうです。

しかし、丸岡さんはその後、自分がうつ病という病気に関して、無知で誤解をしていたことに気づきます。

うつ病というものは、心が弱く根暗で、ネチネチものを考える人がなるものだという偏見をもっていたそうです。

実際に自分がうつ病になってみないと、そのような偏見を持ってしまう方も多いのかもしれませんね。

その後、自分は間違っていた、どんなタイプでも、うつ病になることはあると考え方を改めたそうです。

自分が心の病になるはずはない

丸岡いずみさんがうつ病に偏見を持ってしまった理由として、うつ病は「心の風邪」「心の病」であるという思いが先行していたからでした。

自分が心の病になんてなるはずはない。

最近では、うつ病は脳の病気だといわれています。

脳の病気といわれればストンと腑に落ちるが、自分が心の病になるということには、どうしても納得できなかったそうです。

現在でも、うつ病などのメンタル疾患に対して偏見を持っている人は多いです。

ましてや、自分が心の病になるなんて、受け入れられない場合もあるでしょう。

精神疾患になった事を受け入れられないご家族がいらっしゃる場合もあるでしょう。

しかし、うつ病などのメンタル疾患は、どんな人でもなる可能性があり、決してそれは恥ずかしい事ではないのです。

一方で、人は病気になるほどのストレスをかかえた時に、それがうつ病としてあらわれる人がいる。

人によっては、それが胃潰瘍になったり、ガンになったりする。

どのような症状としてあらわれるかは、人それぞれであるというように考えるようになりました。

精神的リミッターを超えた瞬間

うつ病というのは、症状も人によって違う場合があり、罹患した事がわかりずらいという面があります。

丸岡いずみさんが、ご自身の精神的リミッターを超えてしまった大きなきっかけは、東日本大震災の取材がきっかけでした。

そこでの凄惨な状況が様々なストレスを丸岡さんにあたえました。

そのストレスが積もり積もって、ニュース原稿が読めなくなってしまったのです。

山や川という文字ですら読めないのではないかという強烈な不安感に襲われました。

その時、丸岡さんご自身は「リミッターを超えてしまった」と感じたそうです。

丸岡さんは、当時、テレビに出ながらも、原稿を書いたり、グランドデザインなどもするようなポジションにありました。

そのような過酷な環境にあった中で、さらに大震災の取材が加わり、リミッターを超えてしまいました。

しかし、自分のリミッターがどこにあるのか知るのは、なかなか難しい事です。

本人が体感でしかわからない事なのかもしれません。

 

うつ病に対する偏見から薬を捨てていた

丸岡いずみさんは、うつ病の療養中に、なるべく太陽の光にあたるようにしていました。

太陽光にあたらないと、セロトニンが出る量が少なくなってしまうからです。

そして、土や草などに積極的に触れあいました。

ガーデニングをやったり、菜園をやったりしながら、太陽光を浴びていました。

一方で、やはりうつ病になると負のスパイラルに陥り、悪いことばかり考えてしまったそうです。

綺麗な花を見ても、綺麗と思えず悪いことを考えてしまう。

ものすごく孤独感を感じる。

丸岡さんは当初は、お医者さんから貰っていた薬を捨てていたそうです。

うつ病や心の病に対する偏見がそうさせてしまっていました。

うつ病=負け犬だと思って、自分の病気を受け入れられませんでした。

そして、最後には動けなくなって、お尻で這って移動していました。

食欲もなくなっていき、体力がどんどんなくなっていきました。

強制入院で驚くほど症状が良くなる

丸岡いずみさんは、自分がうつ病になった事をなかなか受け入れられませんでした。

ニュース番組でうつ病について説明していた自分がうつ病になるなんて。

そんな自分が許せなかった。

世間からみられる、丸岡いずみ像を崩してはいけないという型に自分をはめこんでいました。

そしてお医者さんから処方された薬を飲むのを拒否していました。

薬を飲むようになったきっかけは、父親に連れられての強制入院。

看護師さんに目の前で見張られて、薬を飲まざるを得ませんでした。

そして、薬を飲んで2週間で丸岡さんの鬱の症状は驚くほど良くなりました。

そして、1カ月近くの入院で、丸岡さんは見違えるほど元気になりました。

丸岡さんは心の病に対する偏見もあったし、睡眠薬や抗うつ薬に対する偏見もあったそうです。

薬は自分の性格を変えてしまうようなものだと思ったりもしていました。

しかし、現在の抗うつ薬はすごく効くし、抗うつ薬で随分と症状が良くなったという事です。

丸岡流のうつ病と上手につきあう心得

丸岡いずみさんは、自分は良い先生に巡り合ったといいます。

そして、うつ病などで5年10年と苦しんいる場合は、セカンドオピニオンもすすめられています。

丸岡さんは主治医から、「絶対に良くなると思ってください」と言われた事が力になったと語っています。

また、うつ病は病気だから治療すれば治るともいわれました。

そして、丸岡いずみ流のうつ病と上手につきあう心得も綴られています。

・素直に話せる人を見つけると、もつれた気持ちがほぐれて救われる。

・簡単なことではないけれど「いつかは終わる」を思い出す!

・私にとっての魔法の呪文「命を取られることはない!」などなど。

たとえ、うつ病になっても、命まで取られないと開き直る事も大切なんですね。

そして、丸岡さんは、両親をはじめ、いろいろな人にお世話になったと語っています。

そして、うつ病になる前の自分の人生を反省した事もあったそうです。

色々と大変な思いをされたそうですが、無事に生還されて本当に良かったです。

本書は現在うつ病で苦しんでいる方にとって、色々と参考になる部分があるのではないかと思います。